営業代行の成果報酬相場 — 何パーセント・いくらが妥当か
株式会社adding / コトム 営業代行 編集チーム
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- 費用・相場
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- 2026年7月18日
営業代行の成果報酬は、アポイント獲得なら1件1.5万〜2万円が比較の起点です。受注まで任せる契約では売上の何パーセントかを支払う場合もありますが、一律の相場はありません。商材の粗利、営業期間、代行会社が担う工程によって妥当な割合が変わるからです。
「固定費がないから低リスク」とは限りません。成果の定義が緩ければ、商談にならないアポイントにも料金が発生します。反対に、条件を厳しくしすぎると、代行会社が活動を続けられる単価になりません。
成果報酬を比べるときは、単価より先に、何が起きたら1件と数えるのかを決めます。そのうえで、受注率と粗利を使って採算を計算すると、自社にとって妥当な上限が見えてきます。
成果報酬は「アポイント型」と「受注型」で計算が違う
成果報酬型には、共通の料金表があるわけではありません。料金が発生する地点によって、主に次の二つに分かれます。
| 報酬が発生する地点 | 料金の決め方 | 発注側が引き継ぐ仕事 | 契約前の主な論点 |
|---|---|---|---|
| アポイント・商談 | 1件あたりの定額 | 商談、提案、見積もり、受注 | 対象企業、役職、日程変更、キャンセル |
| 受注・売上 | 売上額の一定割合、または1受注あたりの定額 | 納品、継続支援、回収 | 売上の定義、値引き、解約、入金時期 |
アポイント型は、テレアポ代行などで使われます。2026年7月に確認した公開料金では、株式会社完全成果報酬がアポイント1件1.5万円〜、アイランド・ブレインが商談1件2万円(税別)を掲げています。まずは1.5万〜2万円を比較の起点にし、対象や条件による加算を確認するとよいでしょう。
ただし、表示単価だけで総額は決まりません。株式会社完全成果報酬の料金には、別途10%のプロジェクト管理費や、発注額に応じた初期・運用費などの条件が記載されています。最低発注額、初期費用、管理費、前払いの有無まで含めて見積もりを比べてください。
受注型は、売上の一定割合を報酬にする設計が考えられます。ところが、売上100万円でも粗利が80万円のサービスと20万円の商品では、支払える割合が違います。「何パーセントなら相場か」より、自社の粗利から逆算して上限を決める方が実務に合います。
妥当な成果報酬は粗利から逆算する
アポイント1件に支払える上限は、次の式で考えられます。
許容アポイント単価 = 1受注あたりの粗利 × アポイントからの受注率 × 営業費に充てる割合
たとえば、1受注あたりの粗利が60万円、アポイントからの受注率が20%、粗利の30%までをアポイント獲得費に使うとします。
60万円 × 20% × 30% = 3万6,000円
この条件なら、計算上の許容アポイント単価は3万6,000円です。1件2万円で10件を獲得すると費用は20万円。受注率20%を維持できれば2件受注し、粗利は120万円になります。
同じ単価でも、受注率が5%なら話は変わります。
60万円 × 5% × 30% = 9,000円
許容単価は9,000円まで下がり、1件2万円では採算が合いません。見積もりが高いか安いかは、過去の受注率を入れて初めて判断できます。
過去データがない場合は、受注率を一つに決め打ちせず、低位・中位・高位の3通りで試算します。最も楽観的な数字で契約すると、初月の結果だけで予算が尽きます。少なくとも「何件中、何件受注すれば採算が合うか」は契約前に共有しておくべきです。
売上の何パーセントかを決める場合も粗利を見る
受注売上に対する報酬割合は、次の順番で上限を考えます。
許容報酬率 =(売上 − 原価 − 営業代行以外の変動費 − 確保したい利益)÷ 売上
売上100万円、原価30万円、導入やサポートに20万円かかり、利益を30万円残したい場合、営業代行へ使えるのは20万円です。売上に対する上限は20%になります。
一方、同じ売上100万円でも原価と導入費が合計70万円なら、20%を支払うと利益は10万円しか残りません。継続課金の商材では、初回売上だけを見るか、契約期間中の売上まで報酬対象にするかでも結果が変わります。
割合を決める前に、次の金額をそろえてください。
- 税抜きの受注売上
- 商品原価と外注費
- 導入、納品、サポートにかかる変動費
- 値引き、返金、途中解約が起きた場合の売上
- 代金回収までの期間と未回収時の扱い
「売上の20%」という数字だけでは、何を分母にするかが分かりません。初回請求額、入金済み売上、契約総額のどれを使うのか。消費税や値引きを含むのか。契約書では計算式まで確認します。
成果の定義が同じなら、見積もりを比較できる
単価の高さ以上に認識がずれやすいのが、成果の数え方です。アポイント型なら、少なくとも次の条件を契約書か仕様書に置きます。
| 項目 | 決める内容の例 |
|---|---|
| 対象企業 | 業種、従業員規模、地域、既存顧客・取引禁止先の除外 |
| 対象者 | 担当部署、役職、決裁への関与 |
| アポイント成立 | 日時確定時、実施時、所定時間の商談完了時のどこか |
| 商談方法 | オンライン、訪問、電話を含むか |
| 重複 | 自社保有リード、他社経由、過去接触先の扱い |
| キャンセル | 相手都合、自社都合、再調整、無断欠席の課金 |
| 対象外判定 | 判定期限、根拠、異議申立ての手順 |
日程が決まった時点を成果にすると、運用は単純です。ただし、当日キャンセルや対象外企業にも料金が発生しやすくなります。商談実施を成果にすれば発注側の納得感は高まりますが、相手の都合による欠席まで代行会社が負担する設計になります。
どちらが正しいという問題ではありません。責任をどこで引き継ぐかの違いです。日程確定後のリマインドを誰が送り、再調整を誰が担当するかまで決めると、課金地点にも理由が生まれます。
受注型では、さらに検収と入金を分けて考えます。契約締結時に成果報酬が発生するのか、顧客から入金された後なのか。早期解約や返金が起きた場合に報酬を精算するのか。営業代行会社が受注後を管理しないなら、売上の確定をどう共有するかも必要です。
成果報酬型が向くのは、商談以降を自社で管理できる会社
この料金体系は、ターゲットと商談条件が明確で、獲得後の営業を自社で進められる会社に向きます。特に、次の状態なら検討しやすくなります。
- 過去の商談数、受注数、粗利を把握している
- 対象業種、企業規模、役職、除外条件を決められる
- アポイント後の初動を早くし、失注理由を記録できる
- 単価が上がる条件と、対象外になる条件を契約前に合意できる
反対に、ターゲットやオファーを探る段階では、成果件数だけを追う契約と相性がよくありません。代行会社は成果になりやすい企業へ接触し、発注側は市場の学びや長期的な顧客価値を求めるため、評価軸がずれやすいからです。
商談後の対応が遅い会社も注意が必要です。接点を獲得できても、提案や追客が止まれば受注率は下がります。単価の問題に見えて、実際には社内工程がボトルネックということがあります。
固定報酬型との違いは、誰が検証コストを負うかに表れる
固定報酬型では、一定期間の稼働や合意した業務に料金を支払います。一方、成果に連動させる契約では、合意した件数に応じて支払います。この違いは、初期費用の有無だけではありません。
新しい市場へ売るときは、反応が出るまでにターゲット、トーク、オファーを変える必要があります。固定報酬型なら、その試行錯誤も業務範囲へ含めやすい。件数連動の契約では、成果につながらない活動の費用を代行会社が負担するため、不確実性が高いほど単価や最低発注額に反映されます。
| 比較点 | 成果報酬型 | 固定報酬型 |
|---|---|---|
| 支払い | 合意した成果件数に連動 | 期間、体制、業務範囲に連動 |
| 予算 | 件数次第で変動 | 月額を見通しやすい |
| 改善活動 | 契約に明記しないと見えにくい | 定例や分析を含めやすい |
| 発注側に必要な情報 | 成果定義、受注率、粗利 | 必要な稼働、業務範囲、改善目標 |
| 向く段階 | 条件が定まり、件数を増やしたい | 仮説検証や営業工程の構築も必要 |
フォーム営業のように、月額を抑えて対象や文面を検証する方法もあります。料金体系と手法を一緒に決めず、まず必要な接触方法を選び、その手法を固定報酬と成果報酬のどちらで運用するかを考えてください。
契約前に総額と終了条件まで確認する
見積書の「成果単価」以外に、次の費用と条件を確認します。
- 初期費用、リスト作成費、管理費、システム利用料
- 最低発注件数、最低利用期間、前払いの有無
- トークや営業文面の作成・修正回数
- 活動履歴、録音、商談メモ、失注理由の返却範囲
- 契約終了時の未実施アポイント、返金、引き継ぎ
- 個人データや営業リストの保管、削除、再利用
報酬の払い方と契約の種類も別の話です。成果報酬という名称だけで請負契約になるとは限りません。何の完成を約束するのか、どの業務を遂行するのかは、契約本文で決まります。個別の契約判断は、締結前に弁護士などの専門家へ確認してください。
コトムの営業支援は個別見積もりです。ここで扱った成果報酬型の相場は、手法と契約条件を比較するための目安であり、当社の料金ではありません。株式会社addingが相談窓口となり、商材、対象、必要な役割に応じて、当社が対応可能な手法と体制を案件ごとに提案します。実行体制に当社が選定・管理する業務委託メンバーを含む場合も、業務範囲、料金、契約条件、責任分界を契約前に提示します。返信、アポイント・商談、受注・成約、売上、各種率の達成は保証しません。
比較の起点は単価、契約の判断は採算で決める
アポイント成果報酬は、1件1.5万〜2万円が公開料金から見た比較の起点です。ただし、その価格が自社にとって妥当かは、1受注あたりの粗利と受注率で変わります。売上連動型も、先に「何パーセントが普通か」を探すより、残したい利益から逆算する方が安全です。
最後に残る判断は三つです。何を成果と数えるか。1件からどれだけの粗利が見込めるか。成果の後を誰が担当するか。この三つが決まれば、成果報酬の安さと、営業としての採算を分けて比較できます。