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広告代理店の営業代行|新規案件を外注するときの役割分担

株式会社adding / コトム 営業代行 編集チーム

FIELD
フォーム営業
PUBLISHED NOTES
32
UPDATED
2026年8月2日

広告代理店が営業代行を使うなら、新規企業の選定、初回接触、継続フォロー、商談設定までを外注の候補にし、受注判断は対象から外します。広告戦略や媒体選定、見積もり、広告表現の承認、契約判断は、原則として代理店側に残します。紹介や既存顧客だけでは案件数が安定しない一方、専任営業を置きにくい会社ほど、この分け方が現実的です。

ただし、アポイント数だけで委託先を選ぶと危うさが残ります。広告代理店の提案は「何を売るか」が一様ではなく、運用代行、制作、媒体取次、広告診断など、入口によって必要な説明と審査が変わるからです。営業代行を使うかどうかは、売る支援範囲を限定し、対象外の企業を止め、商談時点で必要な情報を返してもらえるかで判断します。

では、どこまで任せれば営業速度を上げながら、代理店としての信用と既存顧客を守れるのでしょうか。境界を契約前に具体化できることが、外注の前提になります。

広告代理店の営業代行で先に決める支援範囲

「広告運用を売る」だけでは、営業担当が何を約束してよいか決まりません。対応できる媒体、業種、広告予算帯、制作の有無、計測環境の整備、レポート、改善提案などを分け、初回接触で伝えてよい範囲を定義します。

委託仕様には、少なくとも次の項目を置きます。

  • 売るサービス:運用代行、広告診断、制作、媒体取次など
  • 対応媒体と対象業種:対応可能な媒体、審査や表現に注意が必要な業種
  • 初回接触の到達点:資料送付、課題確認、診断案内、商談設定のどこまでか
  • 営業代行が答えない事項:成果予測、媒体審査の通過、具体的な広告費、値引き、契約条件
  • 代理店へ戻す条件:専門的な質問、競合情報、予算・開始時期が確認できた場合

この一覧の目的は、営業代行による過剰な約束を防ぐことです。対応可否が案件ごとに変わる項目は、「対応可能」と断定せず、代理店確認後に回答する運用にします。

顧客リストは「狙う条件」より除外条件を細かくする

広告代理店では、新規候補の抽出より先に、既存顧客や競合との衝突を避ける必要があります。グループ会社、過去商談、失注直後の企業、取引先の競合、媒体社との契約上接触できない企業まで、会社名だけでは判定できないことがあります。

  • 既存顧客と契約終了後の保護期間
  • 商談中、提案中、休眠中の企業
  • 既存顧客が指定する競合企業
  • 自社および提携先の競合代理店
  • 対応できない業種、地域、媒体、予算条件
  • 営業お断りの表示がある企業、過去に停止を求めた企業

除外リストは開始時に一度渡して終わりではありません。送信や架電の直前にも照合し、代理店側の案件管理と営業代行側の活動記録を更新できる形にします。表記揺れや法人番号、ドメインを使った重複判定の方法も合意しておくと、別部署や別拠点への重複接触を抑えられます。

個人名や連絡先を含む営業データを扱う場合は、取得元、利用目的、保管場所、閲覧権限、返却・削除方法も確認対象です。2026年8月2日時点の個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」は、個人データの取扱いを委託する場合、委託先の選定、契約、取扱状況の把握を通じた必要かつ適切な監督を求めています。名簿を渡した後も、代理店側には確認すべき事項が残ります。

表現の承認は広告クリエイティブと営業文面をつなげる

営業文面や電話トークにも、広告クリエイティブと同じ表現管理が必要です。「必ず改善する」「審査に通る」「この費用で運用できる」といった未承認の説明が先に伝われば、商談で修正しても信用は戻りにくくなります。

営業代行が使えるのは、代理店が承認したサービス名、対応範囲、実績の公開範囲、比較表現、料金の説明に限定します。広告主から実績公開の許可を得ていない社名、ロゴ、配信画面、数値は営業資料にも入れません。匿名化すれば自由に使えると決めつけず、契約と許諾範囲を確認します。

2026年8月2日時点で、JIAAの「広告掲載基準の策定及び運用に関するガイドライン」は2026年改定版です。媒体事業者などが広告掲載基準を策定・運用する際の考え方を示しています。営業文面の承認とは対象が異なるため、媒体やリンク先の基準まで営業代行任せにせず、代理店側の確認項目として扱います。誰が表現を承認し、基準への不適合が判明したら誰が止めるかまで決めておく必要があります。

承認後の文面には版番号と承認日を付け、変更できる箇所も限定します。媒体仕様やサービス内容が変わった場合は、古い文面を使い続けず、再承認まで停止する条件を設けます。

広告診断を含む商談引き継ぎでは事実と仮説を分ける

広告診断を入口にすると、単なる日程調整より商談の材料が増えます。アカウントや計測データを見ていない段階では、改善幅や成果を断定できません。営業代行には診断結果を確定させず、公開情報から確認できる事実と、商談で確認すべき仮説までを任せます。

引き継ぎ記録には、次を残します。

  • 企業名、担当部署、接触日時、接触手段
  • 現在利用している媒体や支援会社について、相手が開示した範囲
  • 困りごと、検討時期、予算の有無、決裁に関わる人
  • 診断で確認した公開情報と、未確認の仮説
  • 相手に送った資料と使用した文面・トークの版
  • 次回の合意事項、連絡可否、停止依頼

この記録があれば、代理店の商談担当は同じ質問を繰り返さず、診断に必要な追加情報から会話を始められます。反対に、日程と連絡先しか返らない商談は、広告代理店側の再調査と説明負担を増やします。比較時には商談件数だけでなく、引き継ぎ項目と記録の返却形式を見ます。

問い合わせフォームと電話は受け手の意思を優先する

問い合わせフォームの公開は、営業利用への同意を意味しません。送信前にフォームの用途、利用規約、営業お断り表示、送信先部署を確認し、営業利用を禁止または用途限定している場合は送信しません。判断できない送信先は確認待ちとし、実行者の裁量だけで進めないルールも必要です。詳しい確認手順は「フォーム営業の送信前チェック|営業お断り・個人情報・連絡先を確認する」で整理しています。

フォーム送信と電子メールでは、仕組みも確認事項も異なります。メールを併用する場合は、2026年8月2日時点のe-Gov法令「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」を確認し、送信対象、同意、表示、受信拒否後の扱いを送信方法に応じて判断します。個別案件の法的評価が必要なら、専門家へ確認します。

電話でも、冒頭で会社名と目的を明らかにし、会話を続けられるかを確認します。フォーム、メール、電話のいずれでも、送信停止や連絡不要の依頼を受けたら速やかに停止リストへ反映し、別の手段で追いかけません。短期間の重複接触や長い文面、代表窓口への反復連絡を避け、受け手の確認・転送・返信にかかる負担を活動量より優先します。

料金比較は単価ではなく、含まれる役割と停止条件を見る

固定報酬、従量、成果報酬の名称だけでは総額を比較できません。リスト作成、文面・トーク作成、フォーム確認、架電、継続フォロー、商談同席、記録返却のどこまで含むかを同じ表に置きます。相場を確認する場合は「営業代行の費用相場と手法別の選び方」も参照できます。

契約前に確認したい比較条件は、次のとおりです。

  • 対応媒体・業種と、売れる支援範囲
  • 初期費用、月額、従量費、追加費用、最低契約期間
  • 担当者の教育、文面・トークの承認手順
  • 競合・既存顧客・停止依頼の除外方法
  • 商談の定義、広告診断の範囲、引き継ぎ情報
  • 活動ログの項目、共有頻度、契約終了時の返却形式
  • 誤送信、苦情、規約変更、未承認表現が判明した際の即時停止権限
  • 成果が出ない場合に見直す時期と、縮小・終了の条件

安い接触単価でも、対象外企業への連絡や情報不足の商談が増えれば、代理店側の調整費用が膨らみます。停止権限と記録返却まで料金に含まれるかを確かめます。ここが内製との比較の分かれ目。

2026年8月2日時点で、コトムは商材・対象・必要な役割に応じて、営業戦略、フォーム営業、電話、継続フォロー、商談支援から対応可能な手法と体制を個別に提案しています。料金、契約期間、契約形態、追加費用は契約前に提示する個別見積もりです。返信、商談、受注、売上は保証しません。フォームの利用規約と送信停止依頼を尊重し、対象条件、除外条件、文面、記録方法を契約前に確認します。任せる範囲を整理したい場合は、営業体制について相談するからご相談ください。

外注の可否は、代理店側に残す判断で決まる

広告代理店の営業代行では、初回接触から商談設定までを切り出せます。提案の正しさに関わる判断は代理店側の役割です。支援範囲、対応媒体・業種、実績の公開許可、競合・既存顧客の除外、承認済み表現を代理店側が決め、営業代行には合意した範囲で実行と記録を任せます。

冒頭の問いへの答えは明確です。新規開拓の速度を上げたいなら接点づくりを外注してよい。ただし、広告診断を事実と仮説に分けて引き継げること、活動記録が返ること、規約違反や停止依頼を即時反映できることが条件です。この三つを契約前に確定できなければ、任せる範囲を狭めるか、営業設計から見直すべきです。